我が家の庭にキジが来た [西麓の風景]

 子供の頃キジは、山に行って運が良ければ出会ったくらいで、どんな鳥か良く知らなかった。

 十数年前ころから、狩猟が解禁になれば、住宅から少し離れた禁猟区に逃げてきて、シーズンが終わればまた山に帰っていたので、時々見かけた。

 最近は、草が伸び放題の休耕田に住み着いているらしく、一年中「ケーン」という声を聴きくようになり、とうとう、我が家の庭に表れるようになった。

「限界集落」はまだ当分先だと思っていたが、すでに「里山化」しているのかもしれない。

DSC02996 (640x480).jpg
去年の秋、庭先の田んぼで泥浴びをしていた。

DSCF7381 (640x494).jpg
思いがけない雪降りの朝、つがいで来鳥したメス。

DSCF7383 (640x471).jpg
来鳥したオス。暗かったので綺麗に写らなかった。

DSC03101 (640x480).jpg
昨日は天気がよく羽の色が鮮やかであった。

遅い雪と「梅」の実 [西麓の風景]

西麓でも標高1,000mに近いこの付近は、「梅」と「杏子」と「桜」がほぼ同時に咲く。

その中で「梅」の実は、開花時に冷え込むか冷え込まないかで、付くかつかないかが決まる。その理由は、冷えると花粉が死んでしまうからと聞いた事がある。

昨日の朝は素晴らしく晴れて冷え込み、マイナス6℃、今朝も晴れて、マイナス3℃。

DSCF7404 (480x640).jpg
田んぼに、日曜日の降った雪が残っている。遠くの山も白い。

DSCF7402 (480x640).jpg
凍えている、この枝に梅の実がいくつ付くか?

畑の耕運と昔の水仙 [西麓の風景]

昨日、天気が良く気温が高いとの天気予報で、友人からトラクターを借りて耕した。

DSCF7366 (640x480).jpg
大きい機械は仕事が早い、約二反歩の畑を一時間で耕せたしかも平らである。

DSCF7375 (640x480).jpg
今日、奥行きを20mに3区画に区切った。手前の狭い所はお花畑であるが、あと何をどこに作るか思案中である。

DSCF7369 (640x480).jpg
畑の隅から、川端に移し替えた水仙が咲いていた。
良く見る一重の花と、あまり見かけない、花びらが重なっているものとの二種類がある。
花びらが重なっているものを指して、叔母が、「むかしゃーみんなこれだった」と話してくれた。ラッパに品種改良するまでに年月を要したようである。

西麓の雪形「鹿の角」 [西麓の風景]

八ヶ岳の雪溶けが進むと表れる「鹿の角」という西麓から見える「雪形」がある。
雪形のできる山は「立場岳」というらしいが、誰もが「鹿の角」と呼び「立場岳」と呼ぶ人は少なく認知度は極めて低い。
 「鹿の角」が表れる時期は春霞できれいに見える日は少なく、先日素晴らしく綺麗に見えたが、カメラを持っていなかった。

DSC03048 (640x480).jpg
「鹿の角」は阿弥陀岳の右側に表れる。この方向を西麓では東京寄りと言う。

DSC03042 (640x480).jpg
数日前に降った雪が解け再び「鹿の角」が綺麗に表れた。
がけ崩れの沢筋に残った雪である。誰が名づけたか根元まである。

ホトケノザのお花畑 [西麓の風景]

 散歩の途中でうす紫のお花畑を見つけたのでカメラに収めた。よく見る野草であるが名前を知らなかった。調べた結果「ホトケノザ」であることがわかった。
「春の七草?」と思ったら、春の七草の「ホトケノザ」は「コオニタビラコ」というキク科の野草で、間違えて七草粥にする人もいるらしい。

 この畑は、3年前までは高原野菜のセロリ―畑であったが、その後何も作らず、雑草が生い茂るとトラクターでかき回して、「ホトケノザ」の天下になった。

 今、T.P.Pが話題になっているが、A.B.Cの順番からしても一文字前の、田んぼや畑のあり方であるT.P.Oを考えないと、次の「万事Qース」になる。
 「オオイヌノフグリ」の田んぼにしろ「ホトケノザ」のお畑にしろ、休耕の農地が再生するまでには何年もかかる。

DSC03081 (640x480).jpg
畑一面、うす紫である。昨秋はコスモスが咲いていた。

DSC03085 (640x480).jpg
野草でも群生すると綺麗である。

DSC03090 (640x480).jpg

名前の説明に「子供たちが花びらを抜き、蜜を吸う。」とあった。





運動公園の「リス」 [西麓の風景]

 茅野市の運動公園は、市街地に近い場所で「リス」を観察できる全国に二か所ある公園の一つといわれている。昨年の暮れプレゼントの「クルミ」を持って行った時には、動き回る姿を見ることが出来た。

 3月の終りに好物の「栗」を持って孫と行き、「リスさーん」、「リスさーん」と呼んだが姿を見る事ができず、「リスさんいなかったね」と残念がっていた。
 そこで、昨日の朝、思わぬ雪が降ったのできっと「リス」を見つけることができると期待して出かけた。

DSC03055 (480x640).jpg
高い木の上を渡り歩いている事はわかったが、素早すぎどこにいるかわからない。木から降りてくる姿をようやく見つけた。

DSC03061 (640x480).jpg
地上に降りた。


DSC03066 (640x480).jpg
窪みに立ち止り何かやっている。

DSC03071 (640x480).jpg
木の上に登りじっとしている。肉眼では確認できなかったが、栗か胡桃のような物を食べている姿が写っていた。

DSC03076 (640x480).jpg
駐車場に戻り、桜をながめると咲き初めていた。
リスにすれば迷惑かもしれないが、これからにぎやかになる。

黒曜石加工用のハンマー [石器作り]

 3月の地質講座の折り、黒曜石加工用ハンマーとして大変気に入っている石を先生に観て頂き、「輝石安山岩」であると教えて頂いた。
 大辞泉に「輝石を斑晶として含む安山岩。日本で最も普通の火山岩。」とあるように、上流に安山岩の山があればどこの川でも拾える石のようである。

 しかし、「輝石安山岩」であればどんな石でもハンマーとして使えるわけではなく、黒曜石の加工に適した、大きさ・重さ・硬さはもちろんのこと、敲打部の形状(半球)とグリップ感が重要で、角張り過ぎても、摩滅しすぎても使用できないため、ある硬さを持つ石が、母岩から離れ、石がぶつかり合い理想的な形に摩滅するまでの距離が必用になる。

 八ヶ岳西麓を探し歩いた結果、諏訪湖に流れ込む、御柱で有名な「宮川」の「川越し」に行けばハンマーに使える石が拾えることがわかった。

DSCF1398 (640x480).jpg
2010年4月に行われた諏訪大社の御柱、宮川の「川越し」

DSCF7286 (640x480).jpg
観客のいない宮川の「川越し」

DSCF7289 (640x480).jpg
「川越し」の石は、石器の加工用に適した丸みのある石が多い。しかし、輝石安山岩で形がよく自分の手にフイットする石は、1時間探しても1個か2個である。

DSCF7264 (640x480).jpg
輝石安山岩でスベスベ感が有り、角張った感じを残した半球面のある石がハンマーに適している。本来「輝石安山岩」はねずみ色のはずであるが、なぜか、ハンマーに適している石は、表面が淡い鉄サビ色である。

DSCF7267 (640x480).jpg
破断面に黒い輝石が見える。

オオイヌノフグリのお花畑 [西麓の風景]

DSC02999 (640x480).jpg
休耕の圃場が青紫の花で霞がかかったように見える。

DSC03010 (640x480).jpg
名前は「オオイヌノフグリ」 いつもは、踏みつけられて見向きもされない野草である。

DSC03012 (640x480).jpg
1㎝に満たない小さな花であるが、これだけそろうと見事、思わずカメラに収めた。



デイサイトの大泉山 [まなぶ]

地質講座の第4回 「八ヶ岳火山は茅野の大地をどの様に誕生させたか」の中で「大泉山」・「小泉山」についての説明があった。
 八ヶ岳西麓が八ヶ岳の火砕流などで覆われている中、この二つの山は異質の岩石で出来ており、以前から興味が有り何回か行った事が有る山である。茅野市史の自然編には「大泉山」は「変質輝緑岩」であるとされているが、今回の地質図には「大泉山」は「デイサイト」(流紋岩)と記されており改めて現地を観察して来た。

 ちなみに、茅野市の中央部に位置する二つの山の呼び名は、「おおずみやま」・「こずみやま」で、「でーらぼっち」が天秤棒で担いで来て一休みしたら根付いてしまったという伝説がある。
 また、デイサイトとは、火山岩を珪酸の成分量で分類すると少ない方から、玄武岩・安山岩・流紋岩の順になり、デイサイトは、安山岩と流紋岩の中間の石で、デイサイト(安山)、デイサイト(流紋岩)と記されることもある。色は、噴出時の条件により異なるようである。

DSCF7254 (640x480).jpg
大泉山の遠景。この山全体がデイサイト(流紋岩)であるとの説明を受けた。

DSCF7220 (640x480).jpg
デイサイトの大泉山を柳川が削って作った多留姫(たるひめ)の滝。直ぐわきに多留姫神社があり、昔は藤の名所であった。一時荒れていたが、今は手入れがされて驚くほどきれいになっている。

DSCF7234 (640x480).jpg
デイサイトが板状に崩落している。

DSCF7235 (480x640).jpg
多留姫の滝の直上で大泉山西側の頂上。デイサイトの露頭がある。
晴れていればこの方向に富士山が見えるはずである?

DSCF7240 (640x480).jpg
少し風化している。

DSCF7243 (640x480).jpg
崩落した石を割ったフレッシュな面。灰色でいかにも硬そうに見える。

DSCF7224 (640x480).jpg
観察の途中でかわいらしいスミレを見つけた。

石器作り教室のお手伝い [石器教室]

 先日、ある博物館で開かれた縄文体験教室「黒曜石でナイフを作ろう」と題して、黒曜石を各人が割り取ってナイフを作り、肉や野菜を切って縄文鍋に入れ、出来上がりを試食する。という内容で、小学4年生から中学生と保護者を対象として、Am10:30~PM 13:30の3時間を予定して募集した、縄文体験教室のお手伝いをしてきた。

 事前の準備として、担当者と、打ち合わせと加工方法の説明を兼ねて、原石を打ち割り、子供たちが割り取れる、直径10㎝~15㎝の石刃石核を5個用意した。

 割り取らせる方法として、コンテナの上に板を渡しその上に石核を置いて支え、反対側から子供達に敲かせることとしたが、ハンマーの大きさが問題で、大き過ぎると振り回せないし、小さ過ぎると割れないことが予測されるため、色々な大きさの石を用意し参加者に選んで頂くことにした。

 参加者は11名 内訳は、4家族で保護者が4名、小学生が7名であった。

 まず、縄文時代の石器とこれから作るナイフについて。剥片を割り取る方法。「刃潰し加工の必要性と方法を説明した。

 次に、石核作りで発生した剥片を手渡して新聞紙を切ってもらってから、①切れると猛烈に痛いため、ケガ防止に必ず手袋をすること。②黒目に刺さると失明する恐れがあるため、必ずゴーグルをすること。③他の人が敲いた破片飛んでくるので注意する事。などの、注意事項を説明し、全員手袋とゴーグルをつけている事を確認して打ち割り作業に入った。

方法は、①担当者に、打ち割りの説明を交えて模範演技をやってもらう。②参加者全員が2回ずつ、(失敗した人は成功するまで)剥片の割り取りに挑戦する。③全員が剥片を取り終えた後、小石で「刃潰し加工」を行う。④出来上がったナイフで野菜や肉を切る。⑤縄文鍋の試食。(うどんを入れて昼食とした。)⑥ビニール袋にナイフを入れ台紙に張り付けて、ナイフ作りの体験は終了した。

 今回、低学年の子供たちが多くうまく作れないのではないか、ケガをしないか心配したが、全員無事終了したこと。比較的短時間に出来上がる事。低学年でも想像以上に上手に敲けて多くの参加者が満足した様子であったこと。などから、「黒曜石」の魅力にひかれて集まる子供たち向けの石器作り体験のメニューとして良いと実感した。
 尚、心配したハンマーの重さは、大人、子供に関係無く、500g位が適していることがわかった。

 次の写真は、打ち合わせの時に、完成図等を示さなかったため、私が想定した「ナイフ」と、担当の方が想定していた「ナイフ」が違っていた失敗事例の参考写真です。
 原因は、私の頭の中に、ナイフとは、石刃から作る細身の旧石器時代の定形的な○○型である。それ以外をナイフと呼んではいけないという観念があり、当然の事として、幅広のナイフは想定外であった。しかし、良く考えれば物が切れればナイフであることは間違いなく、石器を直接持って肉や野菜を切るにはこの形の方が便利であった。子供達が割り取った剥片が、担当者が描いていた幅広の剥片であったため難を逃れた。

DSCF7278 (640x480).jpg
私が想定した細身のナイフ。

DSCF7277 (640x480).jpg
担当の方が想定した、幅広で一辺に刃のあるナイフ。

DSCF7279 (640x480).jpg
多くの参加者が作ったナイフ。

 体験教室に参加された方が「来て良かった」と心から満足して頂くためには、まず、私が頭の中で描いている「完成象」(目的)と方法を、担当される方に理解して頂き、力を併せて体験教室を進める事が最も重要であると考えており、今回も失敗したーと反省しております。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。