黒曜石加工用のハンマー [石器作り]

 3月の地質講座の折り、黒曜石加工用ハンマーとして大変気に入っている石を先生に観て頂き、「輝石安山岩」であると教えて頂いた。
 大辞泉に「輝石を斑晶として含む安山岩。日本で最も普通の火山岩。」とあるように、上流に安山岩の山があればどこの川でも拾える石のようである。

 しかし、「輝石安山岩」であればどんな石でもハンマーとして使えるわけではなく、黒曜石の加工に適した、大きさ・重さ・硬さはもちろんのこと、敲打部の形状(半球)とグリップ感が重要で、角張り過ぎても、摩滅しすぎても使用できないため、ある硬さを持つ石が、母岩から離れ、石がぶつかり合い理想的な形に摩滅するまでの距離が必用になる。

 八ヶ岳西麓を探し歩いた結果、諏訪湖に流れ込む、御柱で有名な「宮川」の「川越し」に行けばハンマーに使える石が拾えることがわかった。

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2010年4月に行われた諏訪大社の御柱、宮川の「川越し」

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観客のいない宮川の「川越し」

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「川越し」の石は、石器の加工用に適した丸みのある石が多い。しかし、輝石安山岩で形がよく自分の手にフイットする石は、1時間探しても1個か2個である。

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輝石安山岩でスベスベ感が有り、角張った感じを残した半球面のある石がハンマーに適している。本来「輝石安山岩」はねずみ色のはずであるが、なぜか、ハンマーに適している石は、表面が淡い鉄サビ色である。

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破断面に黒い輝石が見える。

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