黒曜石敲き始め [石器作り]

昨年、大型尖頭器を作るために手に入れた、黒曜石の敲き初めをした。目標は、原石の最大長を残して尖頭器を作ることである。

1.原石の状態 ① 原産地 北海道、白滝産 ② 色 黒色 ③ 重さ 約8㎏ ④ 形状 三辺とも約28㎝の底辺を持ち、高さ13cmの変形三角錐。 ⑤外観の見立て 2辺が直角に近く剥離の手掛かりが少ない。また、球顆が見え、球顆の抜け落ちた跡もあり、内部に球顆が潜んでいる可能性が高い原石である。

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2.加工計画  球顆が見える側の先端に亀裂があり、これを避けて、最も大きな尖頭器を作る事ができる場所として、白線を引いた部分を選択した。

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3.荒割加工 丸くマーキングをした箇所を敲いて、真下に割る計画を立てたが、予定していた方向以外に4つに割れた。原因は、潜在的な割れと中に潜んでいた球顆である。
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4.荒剥ぎ加工 4分割したものの、当初予定したマーキングの部分は無傷で残ったので
一安心して、荒剥ぎ加工を始める。
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5.結果 見立てで危惧していた通り、荒剥ぎ加工の途中で、球顆が3か所現れた。一か所は何とか取ることができた、しかし、左の球顆は深く取り去る方法を思案しながら、右端部よりの剥離加工時に中央に近い球顆から折損した。失敗である。
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6.反省 折損の主たる原因は球顆であるが、球顆を食んでいない石でも、両端からの加工は、折損のリスクが高く十分注意していたつもりであったが、残念ながら今回も失敗してしまった。

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八ケ岳

でかい石ですね!
球顆というのは、ほんとうにやっかいです。
by 八ケ岳 (2011-01-10 21:10) 

ねじまき鳥

難しいものですね。
古代人も苦労したのでしょうね。
by ねじまき鳥 (2011-01-13 21:27) 

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